やりたいと思った時がチャンス!「能に親しむ会」

「能に親しむ会」は千代田区、目黒区、世田谷区の3つのお稽古場で開催しています。

参加者の男女比は、ほぼ半々で、中心は50代後半から60代、70代くらいの年配の方です。最近は、少し仕事も落ち着いて、第一線から離れた60代くらいの男性が増えています。昔取った杵柄という人もおられますが、まったくの初心者の方が多いです。年末の発表会にもなると、女性は皆さん着物を召して来られ、結構盛り上がっています。

能の舞台で活躍している先生に、直接親切に指導していただくチャンスです。見学もできますし、随時入会できます。全く初めての方も心配ありません。

先生は流儀の中心で活躍されている方ばかりですから、ある意味、贅沢なプログラムです。一通りの入門を終えた後で、個人的に深く学びたい人は、自分に合う先生に付いて、その後に習うこともできます。

各お稽古場の詳細をご覧になって、通いやすい教室をお選び下さい。

共通事項

会費
  • 月二回で6,000円(月初に集金)
  • 世田谷区教室は場所代として毎月+500円
  • 入会金なし
  • 会費には先生のお礼、雑費を含みます
必要な教材
  • 謡本 3,000~3,300円
  • 足袋

すでにお持ちの物をご使用頂けます。まだお持ちでない方は、必要な時にお買い求め頂けます。

お稽古用品

服装
洋服でも大丈夫ですが、足袋は必要です。
お問い合わせ
申し込み先
東京都千代田区神田神保町2‐2 ミレーネ神保町ビルB1 檜書店内
TEL 003-3291-2488 FAX 03-3295-3554
Eメール:javascriptを有効にするとメールアドレスが表示されます。
能に親しむ会 事務局[角田(つのだ)]

講師の先生方

観世流シテ方職分/準職分の先生方です。(敬称略)

千代田教室・世田谷教室

  • 浅見重好
  • 上田公威
  • 木原康之
  • 藤波重孝
  • 金子聡哉

目黒教室

  • 山階彌右衛門
  • 山階弥次

千代田区教室

教室は、九段下にある、生涯学習センター内です。前半は謡、後半は仕舞となっています。稽古は洋服で大丈夫ですので、気楽に参加できます。

年一回発表会があり、能舞台に出演できます。先生は、観世流から現役能楽師の方々がご指導下さいます。会員はベテランから初心者まで、皆仲良く稽古に励んでいます。

場所
千代田区 九段生涯学習センター 原則5F多目的室(仕舞のできない部屋になる場合もあります)
東京都千代田区九段南1-5-10 九段下駅6番出口前
時間
18:30〜20:30
先生(敬称略)
観世流準職分 浅見重好、上田公威、藤波重孝、木原康之
2023年 お稽古予定表
月日先生(敬称略)
備考

原則第二、第四木曜日の開催です。
例外日 *1 2月16日(第3木曜日) *2 11月30日(第5木曜日) *3 12月21日(第3木曜日)

2022年12月13日更新(日程は変更になることがあります)

1月12日上田公威
1月26日木原康之
2月9日藤波重孝
2月16日*1上田公威
3月9日木原康之
3月23日上田公威
4月13日藤波重孝
4月27日木原康之
5月11日藤波重孝
5月25日上田公威
6月8日木原康之
6月22日上田公威
7月13日上田公威
7月27日上田公威
8月10日*1木原康之
8月24日上田公威
9月14日木原康之
9月28日上田公威
10月12日藤波重孝
10月26日上田公威
11月9日木原康之
11月30日上田公威
12月14日木原康之
12月21日上田公威

世田谷区教室

場所
世田谷区の太子堂区民センター 和室
地下鉄田園都市線三軒茶屋駅から徒歩3分
時間
18:30〜20:00
先生(敬称略)
観世流準職分 浅見重好、藤波重孝、金子聡哉
2023年 お稽古予定表
月日先生(敬称略)
備考

原則、第二・第四水曜日の開催です。
*12月のみ、第1&第2水曜日となります)

2022年12月13日更新(日程は変更になることがあります)

1月11日浅見重好
1月25日金子聡哉
2月8日浅見重好
2月22日藤波重孝
3月8日浅見重好
3月22日金子聡哉
4月12日藤波重孝
4月26日浅見重好
5月10日藤波重孝
5月24日浅見重好
6月14日金子聡哉
6月28日浅見重好
7月12日藤波重孝
7月26日浅見重好
8月9日金子聡哉
8月23日浅見重好
9月13日藤波重孝
9月27日浅見重好
10月11日金子聡哉
10月25日浅見重好
11月8日浅見重好
11月22日藤波重孝
12月6日*浅見重好
12月13日*金子聡哉

目黒区教室

場所
区立田道住区センター三田分室
東京都目黒区三田2丁目20−33
目黒三田通り日の丸自動車学校前
時間
19:00〜20:30
先生(敬称略)
観世流準職分 山階弥次、職分 山階彌右衛門
2020年 お稽古予定表
月日先生(敬称略)
備考

開催日はお問い合わせください

2020年5月25日更新(日程は変更になることがあります)

山階弥次
山階彌右衛門

体験記

千代田教室 太田明夫さん

神田小川町の檜書店さんの前を通りかかった時に「能に親しむ会」の案内が目に入った。謡と仕舞を教えてくれるという。能に関心が深いわけではないが、子供の頃父親が謡をやっていたことを不意に思い出し、申し込んでみた。

参加してみると、何も知らない初心者にも浅見重好先生はじめプロの方々が、発声の基本から、呼吸法から教えてくださった。謡には「節(メロディー)」と「詞(セリフ)」があり、謡本の文字の脇には様々な譜号がついていて、音の高さや長さなどが示されている。しかし、さまざまな譜号はちょっとやそっとでは覚えられないし、音もでない(今も覚えられていません)。やっているうちに多少は発声できるようになったけれど、それだけでは済まない。シテ、ワキ、地謡のかけあい、さらに、文意・曲趣を込めて謡うのには曲の中身が理解できていないとできない。これはまた大変。上田公威先生がよく指摘してくださるが、奥はどこまで深いのか、まったく全く見えない。

仕舞も一緒にやるのはこれはこれで戸惑った。仕舞は能の一部分を身体で演じるのだが、私は「仕舞」という言葉すら知らなかった。扇の握り方、構え、足の運び、腕の指し方、開き方、視線の先・・・、教えてもらうとどれも新鮮なことばかり。

参加しているのは十数人。やや女性の方が多く、年齢は様々。年に一度の発表会は他の教室と合同なので、二十人以上が参加。これが能舞台の上で謡う、舞う。ピカピカの舞台は足袋を履かないと上れない。切戸口から腰をかがめて舞台へ出ると世界が変わる。能舞台とはこういう所か。さて、間違えずに謡えるのか、舞えるのか。曲趣の表現どころではない。舞台から降りたところで先生から短い御指摘を受ける。いずれにしても、発表会のために一所懸命準備する段階で、何かが少しだけわかってくる。怖いけれど貴重な体験。

それやこれやで、能の世界にほんのわずかに近づきました。何百年ものあいだ、能を作る人がいて、舞台に立つ人がいて、支える人がいて、観る人がいた。われわれの現実世界とはかなり違うのだけれど、何かがつながっている。想いをはせれば、空が、人が、樹が、花が見え、風が、音が伝わってくるような気がちょっとだけする。能舞台を観る目が変わってきました。